エンプラニュース2019年2月号

2019年2月末日発刊

主な見出し

<1面>

ポリプラスチックス PBT樹脂使用の自動車部品が車両下部に設置されるケースが増え、金属部品の錆によるクラックの発生が問題となることから、このほど耐アルカリストレスクラッキング性に優れたPBT樹脂「ジュラネックス® 」の新グレード532ARを開発した。新グレードは耐加水分解性や耐ヒートショック性にも優れているため、自動車部品の信頼性や寿命の向上を図れる材料として多くの採用を期待している。

ポリプラスチックス 樹脂異材接合技術「AKI-Lock®」とPBT樹脂「ジュラネックス®」が、星和電機㈱(本社・京都府城陽市、増山晃章代表取締役)の道路照明器具「ポール内配線付ジョイントボックス」にこのほど採用された。道路照明の金属ポール内は、湿気がたまりやすく結露による水滴が発生する厳しい環境になり、その中に電気配線を守る「ジョイントボックス」が設置されている。このジョイントボックスの本体と上蓋に電気特性と低そり性に優れる「ジュラネックス733LD」を採用し、その上蓋とニトリルゴム(NBR)部品をAKI-Lockにより接合することで、気密性・防水性能を格段に向上させた。

<2面>

三菱エンジニアリングプラスチックス PBT樹脂「ノバデュラン」のコンパウンド生産拠点である三重県四日市市の自社コンパウンド工場に、10月稼働をメドに新たにコンパウンド設備1系列を導入する。車載コネクター用途などの需要増に対応するための生産増強で、これにより同工場の生産能力は年間6、000㌧アップし、同42、000㌧となる。

大日精化工業 タイ及び経済域内の樹脂コンパウンドやプラスチック用着色剤などの需要増に対応するため、海外現地法人であるタイの Dainichi Color (Thailand) Ltd. (パトゥムタニ県ナワナコン工業団地内)に新工場を建設しており、今年11月の稼働開始予定。

ポリプラスチックス 100%子会社のウィンテックポリマー㈱との合併を決定。ポリプラを存続会社、ウィンテックポリマーを消滅会社とする吸収合併で、合併日は年4月1日。この合併により、ウィンテックポリマーのPBT樹脂およびガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート(GF-PET)事業とポリプラの事業基盤との融合により、より迅速かつ効率的な経営を目指す。ウィンテックポリマーにおける全ての取引は、ポリプラが同日付で承継する。

<3面>

RP東プラ 関東竜舞工場(関東地区のプロダクト事業部)に関し、このほど簡易新設分割(分社型分割)の手法を適用し、4月1日から別会社化(100%子会社化)する。

<4面>

天昇電気工業 自社ブランド製品の生産拡大のため、矢吹工場(福島県西白河郡矢吹町)に第2工場を新設する。第2工場の建築総面積は約1万600m2で、既存工場の3倍以上の大型工場となる。今年6月に着工し、1年後の来年6月に竣工を予定。

天昇電気工業 平成31年3月期第3四半期連結(30年4月1日~同年12月31日)決算をまとめた。それによると、売上高は前年同期比13・5%増の131億300万円、営業利益は同26・3%減の7億900万円、経常利益は同21・1%減の7億4、000万円、四半期純利益は同31・8%減の4億3、100万円となった。

<5面>

JSP 発泡ポリスチレン押出ボードの建築用断熱材「ミラフォーム」の需要地である中部・西日本地区における生産体制を強化するため、2016年に同市の同社関西工場に隣接する土地を購入し、建設を進めていた関西新工場が完成したことから1月29日に竣工式を開催した。

積水化学工業 国際的な環境非営利団体CDPにより、2018年の「CDP気候変動Aリスト」企業に選定された。CDPは、企業や都市が温室効果ガスを削減し、水資源を保護し、森林を保護することを推進する国際的な非営利団体。

クラレ ポリビニルアルコールの製品ブランドの一つである「モビフレックス」を使用した新たな水溶性の3Dプリンター用サポートフィラメントを発表した。今回発表する製品では、同社従来品と比べ、更なる溶解性の向上と、様々な素材(PLA、PA、PVB、TPUなど)への接着性向上に成功したもの。

<6面>

スーパーモルダー会2月例会

~睦月電機 技術開発室 斎聖一室長による「樹脂と金属の接合インサート成形技術について」

金属とプラスチックを直接接合する技術は、製品設計の最適化、金型設計の最適化、最適金属処理、最適インサート成形等が必要となる。そして、これらの条件のどれか一つでも最適化されないと、強度、耐久性等の性能が低下し、バラツキが大きくなる。これに対し、睦月電機ではこれらの接合に重要な、製品設計の最適化、金型設計の最適化、最適金属処理、最適インサート成形といった開発・製造工程を全て社内において1ストップで行っている。

~睦月電機 睦月伸季社長による「睦月電機の近況」

従来の民生部品主体から車載部品主体へとここ3年ほどで大きく形態が変わってきた。2018年3月度決算期においては車載部品が売上の約6割を占めており、次年度ではさらに車載部品比率が増える見込みとなっている。主力製品は、車載用リチウムイオン電池セルの機構部品とハイブリッド車向け車載モーター部品となっている。これら車載向けの電池部品とモーター部品の増産基調に対応するべく、高知県の土佐山田工場敷地内に新工場棟を増設する運びとなった。

~APSリサーチ 若林一民代表による「自動車・車両・航空機用構造接着技術の動向について」

自動車構造接着技術の動向について、まず一般的な自動車製造工程ごとの接着剤と使用目的、構造用接着剤の適用部位、スポット溶接と接着剤の併用、ウレタン系接着剤やアクリル系構造接着剤とステンレス鋼板相互の接着・スポット溶接・ウェルドボンディングの疲労特性の比較などを説明。

<7面>

DMP2018レポート(下)

~東洋機械金属 従来から薄肉と高速に的を絞った製品開発用射出成形機の紹介を行い、この分野では他の追随を許さない強い展示力を示してきた。今回も従来の路線を踏襲し、高速・薄肉「Siシリーズ」とtune常熟製「CSシリーズ」を公開した。

~住友重機械工業 DEMAGと1機種ずつ共同出展した。出展したのは「SE180EV-LGP」で、5G携帯用筐体を成形実演した。

<8面>

~ソディック 最新鋭機射出成形機「GL30LPを」展示実演した。GL30LPは、速度応答性を極めて高くした機種で、従来からコネクタ、薄肉製品をターゲットにしていたが、今回はレンズ仕様を追加して出展した。

~ホロン精工 3度目の出展で、初回から連続してオフライン用の「e・PELLETER」とインライン用の「c・PELLETER」がある空冷式造粒機と、ランナ粉砕機「COMPACK」を出展した。

~日本製鋼所 最新の射出成形機「J80ADS-60H-USD」「J130ADS-60U-HS」の2機種を中心に展示、それぞれPES製ICソケット(50×50mm)、PP製医療用ピペットチップを成形実演した。

<9面>

~NCM(台湾) 2007年に設立された比較的新しい台湾射出成形機企業。設立時は油圧式だったが、2012年以降、電動式に切り替え、いまは華南全体で全電動式を生産しているが、台湾企業2社のうちの強力な1社である。今回、2機種出展したが、1機種はAD185t。

11月のプラスチック加工機械生産実績

11月のプラスチック、ゴム加工機械輸出入実績

日精樹脂工業 射出成形に関する様々な技術・知識を習得するための技能研修機関「日精スクール」の2019年度(2019年4月~2020年3月)研修スケジュールを決定、2月1日から受講受け付けを開始した。

<10面>

平成30年11月のプラ原材料生産実績

平成30年11月のプラ製品生産実績

平成30年12月のプラ原材料統計速報

平成30年12月のプラ製品統計速報

PSの平成30年12月度の実績、2018年の年間実績

名古屋機械要素技術展 第4回名古屋機械要素技術展が、4月17~19日、ポートメッセなごやで開催される。

<11面>

プラスチック循環利用協会 独自の調査結果と公的データを統合して「2017年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」を作成し発表した。それによると廃プラスチック総排出量は903万㌧と前年比0・5%増と4万㌧増加した。有効利用廃プラ量は同2・2%減の775万㌧で、有効利用率は前年比2ポイント改善し86%となった。

プラスチック・ニュース社

「エンプラニュース」「プラスチック成形材料データBOOK」を発行している会社です。