エンプラニュース2018年9月号

2018年9月末日発行

主な見出し

<1面>

三菱エンジニアリングプラスチックス 高表面硬度ポリカーボネート樹脂(PC)「ユーピロンKシリーズ」がスマートフォンや自動車内装部品、タッチパネル部材、電気電子部品など幅広い用途で採用が進んでいることを明らかにした。基本グレードは、密度は一般PCよりやや低く、透明性は一般PCと比べ同等、吸水率はやや低く、荷重たわみ温度は一般PCよりやや低いが、アクリル樹脂(PMMA)より高いという特長を有しており、PCの利点である耐熱性、耐衝撃性、難燃性、低吸水とPMMAの利点である表面硬度、耐擦傷性を併せ持つ。 

<2面>

帝人 ポルトガルの自動車向け複合材料成形メーカーであるイナパル・プラスティコ社の全株式を取得し、完全子会社とすることを発表した。これにより帝人はGF-SMC(熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させシート状にした成形材料)でTier1サプライヤーとなり、自動車向け複合材料事業の拡大が一段と進展する。

JSP 台湾の発泡ポリプロピレン「ピーブロック」を生産するグループ会社である台寶樹脂化工で自動車用リアシートコア材用の成型機を新設、また新たに建設していた事務所棟と倉庫棟が完成したことから9月13日に竣工式を開催した。今回、台寶樹脂化工の既存の工場では自動車用リアシートコア材用の成型機を新設するとともに養生機を増設し、敷地内には新たに事務所棟と倉庫棟を新設した。これら全てに関わる投資総額は約5億円。

三井化学 同社グループの米国の製造拠点であり、PPコンパウンドの製造・販売を行っているAdvanced Composites, Inc.(米国オハイオ州)のオハイオ工場内に年間生産能力3、500㌧のガラス長繊維強化ポリプロピレン(長繊維GFPP) の生産設備を新設する。新設備は2019年9月完工、10月営業運転開始予定。

三井化学 自動車用及び産業用バッテリーの需要拡大に対応するため、岩国大竹工場の超高分子量ポリエチレン「ハイゼックスミリオン」の生産設備を増強していたが、7月に完工、8月7日より営業運転を開始した。この増強でハイゼックスミリオンの生産能力は約15%増強され8、500㌧/年となる。

<3面>

三井化学 シンガポールにある100%子会社Mitsui Elastomers Singapore Pte Ltd(MELS)の高機能エラストマー「タフマー」の生産能力を増強する。ジュロン島内の既存生産設備のボトルネックを解消することにより、年間生産能力を20万㌧から22万5、000㌧に増強するもので、2020年7月完工予定。

<4面>

スーパーモルダー会 今年創立25周年を迎えたことから9月14日、新宿プリンスホテルで創立25周年記念式典を開催した。式典は前川喜平元文部科学省文部科学事務次官による基調講演「生涯学習体系の中の学校、企業、地域社会」、 東京大学生産技術研究所横井秀俊教授による特別講演「可視化研究35年の集大成;射出成形現象を極める」を行った後、記念パーティーに移った。

<5面>

横井秀俊教授 東京大学生産技術研究所横井研究室は、横井秀俊教授の定年退職とともに2018年3月で研究室を閉じるが、横井教授は2019年2月21日、最終講義「射出成形現象を極める」と題して、産業界の研究者・技術者に向けた総括講演を行う。同講演は、35年間にわたって地道に積み上げ極めてきた射出成形現象の可視化画像、実験解析データを、「射出成形現象工学」として体系的にまとめ、延べ約6時間にわたって分かりやすく講義するもの。‶成形加工業界などプラスチック産業界への最後のご奉公を〟との一念で自主企画した。参加は全て無料で、会社員以外の者も受講できる。総括講演の概要は次の通り。【日時】2019年2月21日(木曜)、 10:00~17:00(9:30より受付開始)【場所】東京大学伊藤国際学術研究センター地下2階、伊藤謝恩ホール(本郷キャンパスの赤門の横にあるセンター)【定員】300人(先着順、より多く聴講できるよう各社5人まで)。【講義内容】第1限目(10:00~12:00):①基本となる金型内成形現象②成形不良をもたらす金型内成形現象▽第2限目(12:50~14:50):①繊維強化樹脂の金型内成形現象②樹脂・金型壁面間の界面現象(転写と離型)▽第3限目(15:00~17:00):成形技術に特有の金型内成形現象(ホットランナー)②加熱シリンダ内成形現象。

【申込み・問合せ先】横井研究室 ☎ 03-5452-6574、メールアドレス:rtakano@iis.u-tokyo.ac.jp

横井研究室ホームページは次の通り。

http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/~yokoilab/yokoihp2/

<6面>

2018名古屋プラスチック工業展 中部地区最大のプラスチック産業展である「2018名古屋プラスチック工業展」が、10月31日から11月2日までの3日間、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催される(主催:日刊工業新聞社、中部プラスチックス連合会、中部日本プラスチック製品工業協会)。今回の見どころは新製品とIoT対応である。

~東洋機械金属 360°フルロータリー竪型射出成形機「ET-80ⅡVR4」、射出成形機+ガス低減システム「Si-100-6S、SAG+αⅡ」を出展実演する。小間番号 B-2

~ソディック 「超えてゆけ 創造の未来に」をブーステーマとして、V-LINEだからできる高難易度成形(GL30-LP)や生産性向上(MS200)および成形自動化システム(HC03VRE)の成形実演、およびSodick IoTとしてETDL4システムとSSM(Sodick Scientific Molding)ツールを出展、様々な魅力ある実演を行う。小間番号 G-2

<7面>

~アールエフ X線産業CT「NAOMi-CT」、平面X線撮影装置、デジタルX線センサー「NAOMI-NX」、先端可動内視鏡を出展する。NAOMi-CTは実機でお試し撮影を実施するので、希望者はサンプルを持参のこと。小間番号 H-2 

~日本油機 「ベント式射出可塑化ユニット」を射出成形機に搭載して‶乾燥レス成形〟はじめ、ペレット自家製造装置「SRルーダー・バンビ」の新機種によるリペレット加工、定量供給装置「ハングリーフィーダ」を50㌧射出成形機に搭載して実演を行う。また、会場にて出展者プレゼンテーションを行う。【講演テーマ】ベント式成形機による量産不良ゼロ成形で工場のすべてが変わる(ベント成形機ユーザーによる講演で、実際に使用している具体的な生の声が聞ける貴重な内容)【場所】交流センター4F第7会議室【開演】1回目:10月31日(14:15~15:15)、2回目:11月1日(14:15~15:15)。聴講希望者は直接同社(☎042-757-6681)に連絡し予約のこと。小間番号 E-23

<8面>

~松井製作所 名古屋地区の特長である自動車産業でのトレンド、「EV化」「自動運転」「軽量化」を念頭においた関連ソリューションの提案の他、新商品の金型温度調節機MC5(高温仕様、大流量仕様)や、マツイ式IoT「factor4 i−system」、効果があって手軽に導入できる「イージーソリューション」を紹介する。また会期中は、同社小間内にて、問題解決のヒントとなるよう、幅広いテーマを用意してショートセミナーを毎日開催する。詳細、最新情報はウェブサイトを参照のこと。URL:http://matsui.net/jp/2018-nagoya-platen/

小間番号:G-3

~中村科学工業 スマートファクトリーの実現に向けた取り組みを提案する。M2MやIoT技術により情報の一元化を目的とした「NKC-Linkシステム」とミリ波を使った水分計「ミリ波水分測定システム」を中心に、工場内設備をリンクし、データを収集、集積したデータを活用する技術をテーマに展示を行う。小間番号 G-5

~住友重機械工業 全電動射出成形機を出展するが、IoT/M2M ソリューションがセールスポイント。詳細は展示会にてとなるが、10月号で詳報する。小間番号 F-10

<10面>

~カワタ 成形工場の生産性向上を支援する「つながる機器―KAWATA Smart-Link」を紹介する。

機器とパソコンとが周期的に通信を行うことによりパソコン側に大容量のデータを保存することができる。これにより今までは見ることができなかった過去のデータをいつでも見ることが可能となる。小間番号 C-3

~雑賀技術研究所 業界最高・検出感度Fe0・1㎜/SUS0・15㎜の金属検出機「メタリダー」MEDシリーズを展示する。なお、テストしたい金属異物サンプルを持参すれば、展示会場で実際に検出テストを行いその性能を直接確認できる。小間番号 D-1

~ホロン精工 独自技術(特許)で開発した空冷式の造粒機「e・PELLETER」および「c・PELLETER」を出展、粉砕機MC250-7により粉砕したプラスチック粉砕材を、空冷式造粒機EP50-8により造粒実演する。小間番号 D-6

<12面>

~マルヤス エンプラ、スーパーエンプラにも高い洗浄効果を発揮する圧力洗浄装置「スクリュープレッシャー」(スクリュー用)、「メタルプレッシャー」(金型・パーツ用)及び「ゲル・クリーン+“プラス”」、圧力洗浄装置専用の「ゲル・ピカラボ」、並びに成形機直付混合機の「インジェクションブレンダー」を出展する。小間番号 E-13

ソディック 自社開発・製造のリニアサーボモータを3軸全てに標準搭載し、高速・高精度な精密穴加工を可能とした細穴加工機の新製品、「K6HL」を新たにラインナップに追加し、2019年より受注を開始する。「K6HL」は、同社最新の放電制御技術を用い、ドリルでは加工が困難な細くて深い穴を高速加工でき、切削が困難な難削材においても高品位な穴を加工できる。

クラレ MMAモノマーの価格を10月1日出荷分より、20円/㎏値上げする。

<13面>

平成30年6月のプラスチック加工機械生産実績

平成30年6月のプラスチック、ゴム加工機械輸出及び輸入実績

積水化成品工業 輸送機器などの構造部材に適応可能な、耐熱性を持つ難燃性のエンプラ・スーパーエンプラビーズ法発泡体を開発、製品化に向けて準備を進めている。省エネやCO₂排出量低減の観点から、構造部材の樹脂化やCFRPの活用などによる軽量化が進んでおり、構造部材として適応可能な、高耐熱・高強度かつ軽量化に寄与する樹脂材料を求める市場の要望に応えるもの。

日精樹脂工業 西日本ブロックの広島出張所を移転させるとともに、営業所に昇格させて10月1日から業務を開始。

<14面>

平成30年6月のプラ原材料生産実績

平成30年6月のプラ製品生産実績

平成30年7月のプラ原材料統計速報

平成30年7月のプラ製品統計速報

PSの平成30年7月度の実績

積水化学工業 東京書籍㈱と連携し、小学校高学年から中学校の子供たちを対象とした、環境について学ぶことができるサイト「EduTown SDGs」を7月に開設、電子教材配信を開始した。

プラスチック・ニュース社

「エンプラニュース」「プラスチック成形材料データBOOK」を発行している会社です。