エンプラニュース2018年4月号

2018年4月末日発行

主な見出し

<1面>

ポリプラスチックス 高速伝送部品としてのコネクタをターゲットに液晶ポリマー(LCP)「ラペロス」の低誘電グレードの第一弾として「E420P」を開発上市した。同グレードはLCPが従来持つ、高い耐熱性、機械特性、耐薬品性を確保しつつ、コネクタ用途に適用できるように流動性、低そり性を実現した材料。一方でコネクタ市場においては様々な特性を持つ材料が要求されている。同社は今後、低誘電グレードシリーズとして、高耐熱グレードなど要求特性に対応する3グレードを上市し市場要求に応えていく意向である。

<2面>

東レ 分子結合部がスライドする環動ポリマー構造を導入し、金属のような衝撃吸収性を有する新たな繊維強化プラスチックを開発したと発表した。今回開発したポリアミド樹脂に環動ポリマー構造を導入した材料は、従来のポリアミド樹脂に比べ、高い衝撃エネルギーを吸収することから、今後、自動車、家電、スポーツ用品など、幅広い分野への応用展開とポリマー材料市場の拡大が期待されている。同社では2020年頃からサンプル出荷、2023年頃に上市を目指す。

<3面>

フドー フェノール樹脂成形材料「フドウライト」の新グレードとして高耐熱・高強度・高耐湿を有し、かつリン系難燃剤不使用でUL94V-1(1.5mm)の「F5778」を開発した。この新グレードは圧縮成形、トランスファー成形、射出成形いずれの成形方法とも可能である。220℃~1,000時間の長期耐熱試験において重量及び寸法変化率が小さく、曲げ強度及び曲げ弾性率が高い値を維持している。また、高温時の回転破壊強度は従来材より高く、高温時においても高い強度を発揮。さらに長時間の煮沸処理後でも低い吸水率を維持。5月9~11日にインテックス大阪で開催される第1回関西高機能塗料展に出展。小間番号:B6-16

ポリプラスチックス 100%子会社の米国法人Polrplastics USA,Inc.と連結子会社の米国法人TOPAS Advanced Polymers Inc.を4月1日合併した。存続会社はPolrplastics USA,Inc.この合併はPOM、PBT、PPS、LCPの各事業に続き、「COCを5本目のコア事業」に育てるというグループ戦略の一環。

<4面>

スーパーモルダー会4月例会

~帝人 樹脂ソリューション営業部門機能化学品部 佐藤隆宏担当部長による「難燃剤の基礎知識と帝人の難燃剤」

帝人の難燃剤「ファイヤガード」FCX-210は、同社独自の分子設計に基づき開発された新規リン系難燃剤で、外観は無色透明の結晶個体である。国内外の化審法登録を完了しており、監視化学物質や特定化学物質に分類されないことが確認されている。同難燃剤はラジカルトラップ難燃構造を発現させるため、既存のリン酸エステル系難燃剤とは異なる構造を有している。さらにリン含有率は約15%と高いため、多くの樹脂に対して高度な難燃性を付与することが可能。そのほか、高度な耐熱性、各種溶媒への溶解度の低さなどの特長がある。

~日本油機 片岡明雄部長代理による「工場内ペレット自家製造装置『SRルーダー・バンビ』の新機種について

SRルーダー・バンビの新機種「SRV-L3」は在来機種の課題であった設置スペースなどについて改善を行った機種で、ユニット全体のL寸法を30%短く、また制御の量産・保温切り替え機能やアラーム履歴の表示・成形条件保存呼び出し機能、日本語⇔英語表示ワンタッチ切り替え、冷却FAN風量可視化、各モータのトルク監視及びアワータイマー設置、BOX冷却水の電磁弁制御等、従来機に派なかった機能を多数追加した機種。処理能力はLCPで4~6㎏/h。価格は600万円台にて今年の秋から販売開始予定。

<5面>

基礎セミナー 日本合成樹脂技術協会は、平成30年度春季プラスチック基礎セミナーを東京・大阪・名古屋で開催する。

宇部興産 主原料価格の高騰を受け、ナイロン66樹脂「UBEナイロン66」を5月1日出荷分から75円/㎏値上げする。

<6面>

雑賀技術研究所 より高度で信頼性の高い金属検出機が求められる時代のニーズに応え、微小金属異物の検出・除去に定評のある金属検出機「メタリダー」に新シリーズの「MEDシリーズ」を5月に投入する。MEDシリーズは、希望する検出感度と処理量からセミオーダーで最適機種を選択できるもの。

大阪銘板 金型のメンテナンスなどを行う新事業「ダイメイリペアワークス(DRW)」を3月からスタートした。DRWは、同社のプラスチック射出成形用金型製造、金型メンテ・リペア部門であるECS事業部が30年間培ってきた技術と経験、充実した設備を活かし、壊れた樹脂成形用金型の修理、メンテナンスなどを行う事業。

平成30年1月のプラスチック加工機械生産実績

平成30年1月のプラスチック、ゴム加工機械輸出及び輸入実績

<7面>

弘英産業 春の販売キャンペーンとして、ベトナム製ポリスチレン「VNPS」GPPS射出グレードの25㎏無償サンプル提供を行う。期間は5月1日から6月30日までの2か月間。

また弘英産業は、積極的に海外材の輸入販売に力を入れているが、このほど新たに台湾FORMOSA CHEMICALS&FIBRE CORP社のPP「TAIRIPRO」の輸入販売を開始した。販売するグレードは透明度が高い「K4535」グレード。

<8面>

三井化学 同社グループの米国の製造拠点であるAdvanced Composites,Inc.のオハイオ工場内にオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)「ミラストマー」の生産設備1ライン、6,000㌧/年を新設する。2019年10月営業運転開始の予定。

テクノロジー・イノベーション 小野田製作所、長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門と共同で、微細な金属材料と樹脂材料を複合させて立体形成する技術を開発した。この技術はMEMS(微小電気機械システム)技術を応用し、金属と樹脂材料からなる微細な立体構造物を一括で形成できる技術であり、センサや電子デバイスの飛躍的な小型化が期待できる。

JSP 発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」の販売価格を5月1日出荷分より、現行価格の20%値上げする。

技術セミナー 日本合成樹脂技術協会はプラスチック技術セミナーを東京で開催する。

<9面>

日本産業機械工業会 プラスチック機械部会によるプラスチック機械産業の市場動向調査報告書。射出成形機の2018年の需要は、国内市場4,340台で前年並み。輸出も10,930台で前年並み。国内製の出荷台数は前年並みの15,270台と予測。

SAMAC社 三菱ケミカルとサウジ基礎産業公社(SABIC社)との合弁会社であるSAMAC社は、サウジアラビアにおいて、メタクリル酸メチルモノマー及びアクリル樹脂成形材料のプラントを建設、4月2日から本格運転を開始した。

<10面>

平成30年1月のプラ原材料生産実績

平成30年1月のプラ製品生産実績

平成30年2月のプラ原材料統計速報

平成30年2月のプラ製品統計速報

PSの平成30年2月度の実績

東レ ナイロン樹脂「アミラン」とPBT樹脂「トレコン」を5月1日出荷分から値上げした。

積水化成品工業 発泡ポリスチレンシート「エスレンシート」を5月1日出荷分から値上げした。

ダイセルポリマー 二軸延伸ポリスチレンシート「ダイセルスチロール」を4月20日出荷分より値上げした。

クラレ メタクリル樹脂押出板「コモグラス」、キャスト板「パラグラス」、押出ミラー板「コモミラー」を4月23日出荷分より値上げした。

プラスチック・ニュース社

「エンプラニュース」「プラスチック成形材料データBOOK」を発行している会社です。