エンプラニュース2020年2月号

2020年2月末日発刊

主な見出し

<1面>

ポリプラスチックス 環状オレフィン・コポリマー(COC)「TOPAS®」の新しい透明なCOCエラストマー「TOPAS・E-140」を上市した。E-140は、TOPASの持つ優れた特性とエラストマーとしての機械特性を融合、従来のエラストマーでは困難であった用途への応用が可能になり、ライフサイエンス分野、医療機器・医薬包装分野、電子デバイス分野での応用が期待されている。

デンカ 耐油性など従来の優れた性能を保持しつつ、アクリル系エラストマーとしてこれまで困難であった約190℃の温度領域下での高耐熱性を実現した特殊エラストマーを開発した。

<2面>

積水化学工業 発泡プラスチック製品のWEBサイトを全面リニューアルし、電子線架橋による独立気泡のポリオレフィンフォーム「ソフトロン」の新技術を紹介した。

<3面>

BASF ポリフェニルスルホン(PPSU)「Ultrason(ウルトラゾーン)」の低粘度グレードであるウルトラゾーンPの流動性を向上した新グレード「P2010」(ナチュラル=透明色)をラインアップした。

<4面>

スーパーモルダー会2月例会 (株)DJKによる「生分解材料認証の概要」、(株)カナックによる「ステンレス製配管・供給装置・設備におけるニューカナック処理の提案」を行った。また山下電気(株)が2月から入会した。

<5面>

クルマの軽量化技術展 1月15~17日の3日間、東京ビッグサイトで開催された。同展は自動車の軽量化に必要なあらゆる素材・材料、軽量部品が一堂に出展される展示会。

~積水化成品 発泡・複合化技術を集結したフロント・リアシートモデルや、エンプラビーズ発泡体のエンジンカバーなど自動車の軽量化につながる自動車部材を多数紹介し注目を集めた。フロント・リアシートモデルはCFRP複合発泡成形体「ST-LAYER」と熱可塑性エラストマー「エラスティル」を組み合わせることで、 剛性とクッション性(座り心地)を両立させ、軽量化も実現したもの。

~山下電気 射出成形品のウエルドラインを消滅させるヒータ式ヒートアンドクールシステム「Y-HeaT」の成形品サンプル展示と金型表面の加熱冷却状態をサーモグラフィで表示させる実演を行った。ブースでは、流行の高光沢ピアノブラック塗装レス成形品の自動車内装部品の量産サンプルが並べられ、多くの自動車関係者から注目を集めていた。

ダイセル・エボニック PEEK樹脂「ベスタキープⓇ」が、丸八㈱(本社・福井県坂井市)の熱可塑性UDテープに採用された。丸八の優れた厚み調整技術により繊維を均一に配列させることで、1~2割強度が上昇するとともに、射出成形に比べてコンポジット化により弾性率を約10%アップさせ、薄肉化・軽量化を実現している。PEEKをマトリックス樹脂として採用したこのUDテープは、レーザー積層技術を使用しており、高圧、高熱の環境かつ、耐薬品性を要求される深海での掘削用パイプへの採用を目指すもの。 

<6面>

ユニチカ ケミカルリサイクルによる再生資源を有効活用した食品包装用ナイロンフィルム「エンブレムCE」の開発に成功した。すでに、宇治事業所内の既存生産設備にて、生産方法を確立しており、顧客へのマーケティング活動を開始した。今回開発した環境配慮型ナイロンフィルム「エンブレムCE」は、ユニチカの重合設備にてケミカルリサイクルし、再生したナイロン樹脂を使用したフィルム。ケミカルリサイクルは、製品として利用できない、もしくは使用済みのプラスチックフィルムや成形品を化学的に分解することでプラスチック原料に戻し、異物を取り除いた後、再重合により再度製品として使用する方法。エンブレムCEは、ケミカルリサイクルナイロンとフィルムの製造工程内で発生した端材等を利用したマテリアルリサイクルを併用することで、機械物性、印刷適性などを損ねることなく、再生材料の利用比率を50%以上にすることが可能。さらにリサイクルする原料を厳密に管理することで、食品包装用途への使用を可能にした。

奥野製薬 1月29~31日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「SURTECH2020」に出展し、好評を博した。初出展で話題を呼んだ「トップハードクロムHCA」は、これまでにない全く新しいタイプの硬質三価クロムめっき液である。高い電流効率を示し、六価クロム浴から得られるめっき皮膜と同等の硬度と耐摩耗性を実現する。また、次世代型プラスチックめっきプロセス「トップゼクロムPLUSプロセス」を出展。環境負荷物質である六価クロムを使用せずに高いエッチング力を有し、良好な密着性が得られる。また、エッチングと同時に触媒付与を行うことで従来プロセスと比較して大幅な工程短縮を実現した。

ダイセルポリマー セルロースを用いたプラスチックに関する特許が、国際連合(国連)機関の「世界知的所有権機関(WIPO)」が運営する環境関連技術交流の枠組み「WIPO GREEN」に1月登録された。

<7面>

睦月電機 1月15~17日の3日間、東京ビッグサイトにて開催された第10回クルマの軽量化技術展に出展、従来の接合インサート成形技術に加えて新開発の接合技術『ラスポーラ』の紹介を行った。他にも0.3mmの薄肉PPS成形技術や、耐熱性・耐久性に優れたフッ素樹脂の中でも射出成形が困難な低流動押出グレードを用いたPFAの射出成形品等を展示した。

<8面>

宇部興産グループ U-MHIプラテック㈱とU&Mプラスチックソリューションズ㈱は、このほど従来の射出成形機「emⅡシリーズ」(イーエム・ツー)より、省スペース・省エネ性能をさらに進化させた新シリーズ「emⅢ」を開発、販売開始した。

日精樹脂工業 射出成形に関する様々な技術・知識を習得するための技能研修機関「日精スクール」の2020年度(2020年4月~2021年3月)研修スケジュールを決定、2月1日から受講受け付けを開始した。

BASF 1月31日付でソルベイのポリアミド(PA)66 事業の買収を完了した。これによりBASFのポリアミドのポートフォリオに、市場での認知が高い「テクニール」などの製品が追加され、事業がさらに強化され、自動運転やe-モビリティなどの分野において、より優れたエンプラソリューションでお客を支援できるようになる。

2019年11月のプラスチック加工機械生産実績

2019年11月のプラスチック及びゴム加工機械貿易実績

<9面>

プラスチック循環利用協会 独自の調査結果と公的データを統合して「2018年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」を作成し発表した。それによると廃プラスチック総排出量は891万㌧と前年比1・5%減と12万㌧減少した。有効利用廃プラ量は同3・2%減の750万㌧で、有効利用率は前年比2ポイント減の84%となった。

<10面>

2019年11月のプラ原材料生産実績

2019年11月のプラ製品生産実績

2019年12月のプラ原材料統計速報

2019年12月のプラ製品統計速報

PSの2019年12月度の実績、2019年の年間実績

プラスチック・ニュース社

「エンプラニュース」「プラスチック成形材料データBOOK」を発行している会社です。